FLYING STYRO KIT
零式艦上戦闘機五二型 14412號 作製記 弐

尾翼作製 2014/04/01〜04/04

尾翼の作製となります。
エレベータだけでなくエルロンでもある事ですが可動部のクリアランスが狭く干渉する場合があります。
そういう時はサンドペーパーを差し込んである程度隙間が空くよう削ります。
水平尾翼を仮組みしてみましたが右上がりに傾いています。
左右水平となるよう胴体側を削って合わせます。
垂直尾翼がやや左に反っていますがここは後で修正します。
水平尾翼の接着です。
いつも近視的にモールドに合わせてしまいそう・・・
とにかく胴体に対して左右均等直角に位置を決めます。
尾部パーツはラダーの舵面と胴体後端が一体となってます。
舵面と胴体後端を切り離しました。
上面にスチレンを貼り蓋をします。
胴体後端を接着。
ラダー可動部です。
ラダー舵面に接着しました。
先ほど気付いた垂直尾翼の反りを修正しながらラダー舵面を取り付けました。。
フライングスタイロ名物の真空引きパーツ。
水平尾翼のフィレットと胴体後部先端です。
フィレットを瞬間接着剤で固定しました。
エレベータの可動と干渉する事が多いため細かく削りながらの位置合わせとなります。
胴体後端は空気力学の洗練を極める 三菱 堀越二郎先生の美学が表れています。
この先端のパーツをわざわざ用意するあたり欧米人の嗜好は本当に奥が深いと思います。

胴体・主翼接合 機器組込  2014/04/06
いよいよ主翼の接着。エポ30分硬化で位置をしっかり合わせます。
主翼の接着まで行くといよいよゴール近し!って気にはなりますね。

ただ、フライングスタイロのモデルはここからも長い苦難の道のりが・・・。
苦難の一つ、毎回気をつかうサーボの配線ならびに受信機とスピコンの固定。
開口部が狭く、なかなか指が思うように動かせない状態で何とか位置を固定できました。
受信機・スピコン共に両面テープでの固定です。

ディティールパーツ作製 2014/04/06〜04/09
操縦席は毎回使いまわししていたのですが今回は操縦席パーツも全て大破してしまったので新調となりました。
ネットで拾った計器パネルのイラストをプリントアウトしました。
充分にインクを換装させてから上に0.5mmクリアー板を瞬間接着剤で張り付けました。
計器盤の形状にあわせてスチレンを切り出しました。
ここまで合わせる必要はなかったかもしれません。
計器盤のメーター個所に穴加工をし裏から先ほどのメーターを接着。
最後にスチレンを接着しました。
操縦席後部パーツです。
ヘッドレスト後部は史料を見ながらそれらしくディティールアップ。
操縦席後部を組み上げました。
操縦席後部を胴体にエポで接着。
後で後部風防をつけますのでアンテナの位置およびヘッドレストの高さを合わせながらの作業となります。
操縦席前部パーツです。
照準器部分は切り取って使用しました。
操縦席前部パーツを接着。
射爆照準器は使いまわしができました。
胴体下部排気管です。
排気管は収縮チューブ製に変更します。
潤滑油冷却口と下面排気管を接着しました。
操縦席両サイドと床面のパーツです。
ここのパーツは塗装のみです。
この搭乗員は今回で5機目の搭乗となります。
このモデルにおいて一番避けたい作業・・・風防作り。
よく使いまわしで回避してきましたがここも大破となってしまったので新調となります。
窓枠にそってカッターで切り取りリューターで整えていきます。
零戦は窓枠が多く尚且つ細いため大変。
呼吸を止めながら一時も油断できない作業を3時間ほど行います。
後部風防、ガラス面のクリアーパーツを瞬間で接着し胴体後部へと取り付けます。
この時点になって思い出しました。
操縦席後部パーツと後部風防の位置が合わないと大変な事になるので、あらかじめ風防後部は作製した方が良いですね。
まぁ、幸い今回ズレがなかったので良かった。

操縦席サイドに前部風防の固定用にネオジムマグネットを埋め込み。
前部風防もガラス面であるクリアーパーツと瞬間接着剤で貼り合わせ。
細い窓枠なので接着剤がはみ出て跡が残る事も!
多少ならタミヤのラッカー溶剤で軽く拭いていくと消えていくようです。
風防固定用にこちらにもネオジムマグネットを接着。
風防を装着してみました。
特に問題なし。
資料にある二十粍機銃の図。
この銃口のラッパ状に広がった形状の作製が難しいと毎回思う。
従来の二十粍機銃。
今までの作製において
プラパイプの先端に熱した千枚通しなどをあててそれっぽい形を作っていましたが失敗が多く、それでいてなかなか満足のいくものができません。

青:機銃根元には折れ破損防止の収縮チューブがあり段差が出てしまいます。

これでも今までは充分と思っていましたが今回はもうちょっと何とかしてみたい。
そこで今回は試しとばかりに収縮チューブと鉛筆を用意。
鉛筆の先端に収縮チューブを指し火あぶり。
銃口のラッパ形状を見つつ絞る部分は極限まで絞ります。
これで二十粍機銃いっちょあがり。
ラッパ形状良し!
機銃事態にある程度のしなりもあるし、折れ防止の収縮チューブを追加する必要もなさそうです。
この方法なら今までよりはるかに安定して大量生産できそう。

塗装作業 2014/04/10〜04/12
Flying Styro Kitの零戦を何機も買っていますとその時々のロットにより塗装されている色見が違っています。
上面の暗緑色がやや黄色が強い若草色っぽかったり、青みが強かったり。下面明灰白色も黄色味が強かったりほとんど白に近かったり・・・
上面が青で下面が白とイルカさんみたいな事があったな〜。

90929號はその点、ほぼ色味は来ていたので全塗装はしませんでしたが今回はちょっと範囲外の色見だったので全塗装しました。

まず下面をタミヤ スプレーカラー AS-2 明灰白色で塗装。
続いて上面はタミヤ スプレーカラー AS-21 暗緑色2で塗装しました。
機体全体の塗装が終わった後は細部に移ります。
エンジンカウルの黒はキット付属のもので少々青味がかかっています。
この色に関しては完璧な色調だと感心。

味方識別の黄色ラインはタミヤのアクリルカラーX-8 レモンイエローに少量のX-7 レッドを混ぜたものです。
機体に魂注入の日の丸デカール貼り。
貼った後にGSIクレオスのMr.マークソフターを塗布しモールドへの密着を高めます。

仕上げにGSIクレオスのTOPCOAT半光沢を全体に吹きかけました。
あらかじめ作製してあった操縦席パーツを両面テープで固定しました。
組み込んでしまうとほとんど見えなくなるのは毎度の事。
デカール乾燥後に前線で活躍しているイメージを高めるため暗緑色に黒を混ぜたもので日の丸白フチを塗装。

翼端灯はアルミテープを張り、その上から右翼はタミヤ アクリルカラー X-25 クリヤーグリーン、左翼はX-27 クリヤーレッドで塗装しました。
艶消しの黒と茶色を混ぜたエナメル塗料をしゃばしゃばに薄めて各モールド上にベタ塗り、乾いたところでエナメル溶剤を含めたティッシュで加減を見ながらふき取りました。

今回は編隊灯も再現してみました。
エポマイクロバルーンを当該位置に点付け。形を整えながら固めます。
固まってからタミヤ アクリルカラー X-11 クロームシルバーを塗装し左右主翼に合わせたクリアー塗料を乗せました。
排気煙や機銃硝煙をエアブラシでウェザリング。
機体番号等はインクジェットの水転写デカールで表現します。

今回は251空、旧台南航空隊です。
基地航空隊だけどク式無線帰投方位装置を装備してていいの?
資料を見ると基地航空隊でも一部は使用していたみたい・・・ただ、アメリカ製のため部品がなくなり次第順次消えていったそうな・・・。
五二型が活躍してた当時はどれだけあったのかな〜?

後半の14は14番目の主力機という意味です。
完成した日を記入した製造ナンバープレート。

ペラ・スピナー作製 2014/04/12
おそらく・・・以前スピナーを破損させてこのキットから前借りしていたようです。
探しても見つからず・・・。

なので自分で作製。
できあがったものをタミヤ アクリルカラー XF-9 ハルレッドで塗装。
スピナーの固定は接着ではなくネジ止めとしているのでスピナー後部にバルサを裏打ちしてあります。
スピナー後部をモーター軸に通してからプロペラを固定。
スピナー前部をネジで固定しました。

工場出荷 2014/04/12
完成

Flying Styro Kit
三菱 零式艦上戦闘機五二型 14412號

全長:700mm 全幅:840mm
機体重量:403g 全備重量:514g
翼面積:12.5du 翼面荷重:41.12g/du

試験飛行 2014/04/26 
初FLTにてそれなりにトリム調整はあったものの落ち着いたもんで。
各動作問題ナシ・・・この前までと何ら変わらぬ零戦のFLT模様でありました。
これから頼んだよ14代目!

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