FreeWing Model
グラマンF6F HellCat 作製記2


P&W R-2800-10W ダブルワスプ2008/12/29
毎度おなじみダミーエンジンでございます。
F6Fは零戦や疾風に比べて開口部が大きいのでいつもよりちょっと気合を入れて作ってみます。
ダブルワスプは日本軍の誉エンジン(ハ45)が小型軽量で高回転型だった事に比べて直径が大きく重いのですが排気量はおよそ10リットルも多く低速からでも力がありました。
当時の日本の事情では小型軽量で高出力を狙うのは仕方がなかった事ですが、やはり現実は机上の理論とは違い芸術作品的でそこに来て高回転型となると無理がたたりカタログどおりの2000馬力は夢でした。
それに比べてダブルワスプのいつでも出せる実用の2000馬力は対極的で面白いと思います。
ただ、P&W社も開発にはかなり難航したようですし故障すれば即交換できるという物質的余裕があった事も大きいですね。
さて、能書きは置いといて作製作製!
18気筒の前9個分のシリンダー形状をバルサで作りってから今回は空冷のフィンの再現はタコ糸を巻いてやってみました。
縦に6回グルグル巻いてそのまま横に11回くらいグルグル、巻き終わったら瞬間を塗布して固めました。
円形にカットしたプラ板に配列して接着。
いつもよりひと回り大きい感じかな。
リンケージチューブの余ったものを適当にカットして支持棒追加。
ハウジングは適当に真空引きで作りそこにこれまたスチレンで適当に作った補器類を接着。
ハウジングでモーターをほとんど囲うわけですが冷却できない悪影響がちょっと心配・・・。
今回のモーターはAXI 2217/16を使用します。
F6Fは零戦の倍の2000馬力!それに疾風や紫電といった日本機が搭載していた夢の2000馬力ではなく実用の2000馬力!ですからね。
2212よりもひとつ上のトルク感を求めてみたわけなのですが・・・果たしてどんなもんでしょうかね?
機首の内面に合わせて4mmバルサで防火壁を作製しモーターを取り付け。
1mmワッシャーを正面に見て上と右に2枚入れてサイドおよびダウンのスラストをつけています。
防火壁を機首内壁にエポキシで接着。
この手の発泡スチロールは表面だけ接着でむしれやしないか?と心配なので防火壁の角4箇所を15mmのビスで固定しました。
その上からダミーエンジンをかぶせてます。
正面エンジン開口部と下部エアインテークが一体となっているF6Fのカウル・・・今回も真空引きでと決めていましたが型を作るのはやはり大変でした。
実際に真空引きをして気に入らない部分をまた削る・・・削ったらまた真空引きして形を見る・・・なんて事を10回ほどしてました。
んで、ようやく落ち着いたのがこの形状です。
中国製発泡キットだから「気合を入れても無駄な事だし・・・」と思ってはいましたがココが決まらないとね〜。
とにかく、これで勘弁してくれ!って感じです。

カウルフラップはモールドを追加したのみです。
大きなものが左右に各2枚とサッパリしていますがここら辺の割り切りにF6Fらしさを感じますね。

コックピット2009/01/04
キットにはパイロットは付属せずコックピットはカラです。
スケール機にパイロットがいないと様にならない!と思うのでココもそれなりに・・・まずはくりぬいてみました。
前にも記しましたがキットはF6F-3です。
資料見て気がついてしまったのですが・・・若干キャノピーのデザインが違うんですよね〜。
「はぁ〜正直めんどくさい」とは思いながらもキャノピーの原型を真空引き。
窓枠に合わせて1mmスチレンを接着。
右がF6F-5で左がキットのF6F-3です。
まぁ、だからどうしたのよ・・・てくらいの違いしかないような・・・。
やはりメーターパネルもないと寂しいね〜となってしまいドローソフトで適当に計器を合わせてプリントアウト。
その上に1mmスチレンを合わせて接着です。
パイロットはFSKキットで余っていた物を使用しています。
なぜ余っているんでしょうね〜? 零がたくさん墜ちたからさ!
メーターパネルを作ったついでにヘッドレストも作ってしまいました・・・だんだん深みにはまっているような2009年シーズンも相変わらずだな〜。
とにかくできあがった部品を押し込んでみました。
う〜ん、とっても窮屈そう。

主翼2009/01/08
主翼のエルロンはテープヒンジなので当初はいったん切り離してクサビ型に変更しようかな?と思っておりましたが・・・。
実機のエルロンは赤い線の部分ですがキットでは黄色の部分です。
大きく違います・・・もしこれを直すとするとサーボの位置変更などかなり大掛かりになってしまう。
中国の発泡機相手にこれ以上の手間は意味あるのか?と言う思いに至ったのでエルロンは改修せずにこのまま行く事にしました。
キット紹介でも書きましたが本来はメインギアをセットするブロックがあり、ギアを収納するようなモールドが一切ありません。
こういうのは気に入らない!だから手を加えます。
主翼下面のタイヤが収まる部分のみカッターでザクザク、リューターでシャリシャリと削りました。
まぁ、発泡の粉がポロポロにフワフワとよく飛びますこと!
キット付属のタイヤを利用しようかと思いましたがスケールがあっていません。
どうせ飾りなんだからスチレンで作ってしまおう。
表からわかれば良いだけなので4mmスチレンでタイヤっぽい形を作り、プラ板でホイールっぽいものを作りました。
メインギアのカバーもスチレンで作製。
主翼に貼るだけなのでペラペラ。
リロイ・グラマンが見たら泣いてしまうかな・・・。
タイヤとカバーを合わせてみるとこんな感じ。
まずタイヤをホイールハウスに接着しその上にカバーを接着。
それっぽく見えたら上等上等、こんなもんこんなもん。
発泡の機銃・・・努力はわかるけど・・・やっぱり気にいらない。
機銃をカットしてからその箇所にリューターで穴を空けました。
プラパイプに余ったリンケージチューブを差し込んで13mm機銃をでっち上げ!
穴に差し込んで13mm機銃完成!
撃墜王 坂井三郎さんは一発必中ではあるけれど滅多にあたらない零戦の20mm機銃よりもいつでもたくさんの弾丸が出せるこの13mm機銃がうらやましかったそうです。
対戦闘機相手だと確かに理想的だな。

ロールアウト2009/01/10
尾翼はキットそのままでエポで接着したのみ。
機首を短くしたので後部パーツに手を加えて重心で苦労するのもイヤだし作製の根気も果ててきたことだし・・・。
エポを塗布した主翼を胴体に差し込んで固めます。
主翼と胴体にプラスチックで補強があるのですがこれでホント大丈夫なのかな?
この主翼自体の強度もよくわからん。
まぁ、こう思ったのも完成した後だったので・・・。
バッテリーハッチはマグネット止め。

機体がグレーなのは表面の粗さが多少は消えるかと思いあまっているスプレー塗料を拭いてみたのですが結果・・・効果は認められず・・・でした。
当初は画像左のタミヤ エアーモデルスプレー AS-8ネービーブルーで!と思っていました。
作製中のエンジン開口部やキャノピー窓枠の使用していた色です・・・。
が、どうにもF6F-5の色彩ではないような。
前期型の3色モデルやF4Fワイルドキャットに合うのかも!
私のイメージではもう少し殺し屋っぽく黒に近い青の方がF6Fには合うと思ったので画像右のタミヤ カラースプレー TS-55ダークブルーにしました。
左はキット付属なのですがシャフトの穴が小さく細くAXIには合いません。
FSKのペラを使用する事も考えたのですが零戦とペラのサイズが同じと言うのも変だしせっかくの2217モータのトルクもFSKのペラでは逃げてしまうかも!
てなわけでペラはGWS HD1060 3ブレードにしてみました。
FSKよりちょっと硬質なのでトルク負けしないかな?でも折れやすいかな?
実機と形状がやや違うけどこの際もうワガママ言いません。
ダークブルーで全体を塗装し右主翼上下と尾翼のGシンボルはアクリルカラーのホワイトで筆塗り。
星マークやナンバーはPCで作製したフォトシールを貼り付けました。
最後に全体にクレオスのトップコート つや消しを吹き付けて完成!
機体重量575g、バッテリー搭載の全備重量で756gです。
さて、2000馬力っぽい飛びを表現できるでしょうかね?
メインギアはダークブルー一色になると何が何やら?って感じになってしまいました。
こいつらの立場になればやっぱり今から1944年6月のマリアナ沖海戦に望むってのが晴れの舞台になるのかな?
空母エセックス搭載、No.175!

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