FMS 三菱 零式艦上戦闘機二二型 作製記 |
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思いつき2011/07/24 | |
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今年に入ってからチラホラとFMS社のBigスケールのラインナップに零戦が加わると耳にしていました。 兼ねてより蹴球飛行場に行った際、A面に比べて遥かに広いのでその広さを活かした大きな機体をFLTしたいっと思っていました。 ネットを徘徊しラジコン1で見つけた! 7月にはもう出回っていたのか〜・・・。 何々、電動モーターの引き込み脚がついているのか!それだとリンケージ式より動作が確実だな〜・・・ほぉ、フラップもあるのか!あらあら翼端灯もつくんや!っとウットリしている間に注文してました。 |
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作製計画 | |
中華製のキットはあまり思い入れを入れず、できあいまま楽しむのが良いっと聞きます。何となくわかる部分もあるし、それでも気になる部分をほおってはおけない。 とりあえず、サイズに重量、ギミックと今まで未経験な事が色々と出てくるし、もしかしたら即終了かもしれない!って事でちょっと物足りない部分に塗装するまでにして、無事にFLTができたら考えてみたいと思います。 |
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キット紹介2011/08/20 | |
![]() ロシア製復元機 画像 |
このキットは零式艦上戦闘機二二型 マーキングからロシアで復元された機体を元にしているようです。 果たしてロシアの実機や史実についての考証ってどのくらいの精度なんやろ? 零戦二二型は各型式の中で一番バランスが取れていると物の本に書いてありましたが、イメージ的にはややマイナーな感じもありますね。 二号零戦である三二型が航続力が著しく低下した為ガダルカナル攻防戦に対応できず、急遽主翼を二一型に戻し燃料タンクを増設し対応したのが二二型・・・正常進化ではなく慌ててありあわせで完成させた上に生産数も少ないって背景があるかな。 それでも二一型に比べれば二速過給機付きの栄二一型のおかげで高空性能は圧倒的に良かったそうな。 当時、搭乗員は二一型よりも二二型を切望していたそうな! |
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中華製なので無機質な段ボール箱に商品名をマジックでなぐり書き・・・っと思っていましたが意外にまっとうな箱でした。 |
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箱は各モデル共用で画像にチェックマークを入れて中の品物を判断しているようです。 |
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箱からして大きく感じます。 FSK零戦(保険在庫機)を上に置いてみました。 |
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私たちの商品を選択してくれて本当にありがとう。 あなたに私たちの最善の努力を提供致します・・・かな・・・ 中華も商売となると表面上は誠意があるような! |
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箱に整然と入っております。 |
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主翼は左右分割。日の丸、ラインといったマーキングがなされております。ラインが少し浮いているので見てみると塗料ごと浮いてました。 どうも食いつきが悪いようです。 |
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足掛、オスナのステッカーもあるけどなぜか黒色。 目をこらさないと見えません。 |
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翼端灯はLEDなので消灯時は無色です。 |
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主翼裏面です。 |
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モーター駆動式の引き込み脚。 動作は確実、面位置ピッタリ、ロックも申し分ナシ。 |
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フラップはちょっと実機とは違うけど発泡素材だから仕方ないと思います。 |
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主脚内側カバー用に各一個のサーボがあります。 ある意味贅沢って言うか何というか・・・。 |
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胴体はFSKと比べるとやはり大きく重いね〜。 胴体後部の塗り分けラインが中島のものになっています。 零戦二二型は三菱でしか生産されていないはず・・・これロシア製復元機からして塗り分けがそうなってるんだよな〜。 機首にはモータ取り付け済み。 |
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アンプ搭載済み。 エレベータおよびラダーのサーボ、リンケージも搭載済み。 |
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エンジンカウルは思いっきり樹脂製。 |
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二二型は集合排気管。 下面のオイル冷却口から内部への空気取り入れ口となっており内部の冷却を行うようです。 |
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上部ハッチでもある風防。 中にはやや小さいアメリカ人っぽい搭乗員が鎮座してます。 |
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尾部の尾輪はラダーと連動し操舵できます。 残念ながら引き込みません。 ロシア製復元機も引き込まないのかな? 飛行写真を見ていると出しっぱなしが多い。 |
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水平尾翼は左右一体、裏面に補強材が入っています。 垂直尾翼にあるX-133ってマークは史実にあったんでしょうかね? ネットを探し回ったのですがこのロシア製復元機以外の情報が出てきません。 |
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プロペラ一式。 それとなぜか爆弾!?が付属・・・。 なぜか特攻機のイメージが混じってます。ココは普通に増槽にしてくれないと! 零戦=特攻なんて発想はサヨク報道に洗脳された頭の弱い人ですよ。 |
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主尾翼のフィレット、アンテナ、主翼の20mm機銃。 |
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リンケージロッド、ホーン、主翼の固定具などなど。 |
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中華製接着剤。 ショップのサイトによればこれを使用せず日本製を勧めているようなので即廃棄。 |
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組み立て説明書とショップからの注意書き。 注意書きには一両日中にサーボやアンプなどを試験動作し不具合があれば交換するとの事。 あと、この機体の塗料は熱による膨張を誘発し変形するので気温の高い所や直射日光があたる場所では保管などしないように!とありました。 |
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組み立て説明書は写真入りでわかりやすい・・・ってか組み立ては見なくてもできてしまう! それにリンケージなどあまり細かい事には触れていません。 |
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素組み2011/08/21〜26 | |
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まず最初は配線を全て接続し各サーボの動作チェック。 非常にゴチャゴチャしてます。長さがバラバラなのでまとめるのも大変。 とにかく、正常動作しました。今のところは・・・。 |
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接着にはセメダインSuperXを使用しました。 |
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さて、配線チェックが終わったところで組み立て。 組み立てと言っても説明書の写真を見ながらなぞって行くだけです。 まずは尾翼フィレットを接着。 |
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主翼フィレットを接着。 |
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中央にプラスチックパイプを差し込んで左右の主翼を連結。 |
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主翼を胴体に合わせました。 |
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連結用の板を合わせネジ6本で固定。 |
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主翼から胴体を通して配線接続。 少々、気味の悪い光景だな〜。 家から飛行場まで移動の際は主翼を取り外さないといけない・・・ コレを現地でやるのは大変だな〜。 |
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水平尾翼を接着。今や発泡素材でも歪みがなく、削り作業もいらずピタっと合うんだな〜。 |
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感心しつつ垂直尾翼を接着。 |
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主翼に20粍機銃を接着。 長銃身なので二号20粍機銃三型を装備・・・って事は零戦二二型甲って事になりますね。 |
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ピトー管を接着。 このピトー管の形状を見てもロシア製復元機をそのまま再現しているみたい。 |
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ペラのコアにブレードをネジで固定。 |
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スピナーをねじ込み。 |
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リンケージ一式。 エルロンにラダーにエレベーターにフラップとたくさん! 説明書ではリンケージ作業については一切触れていませんでした。 長さを見てあとはテキトーに合うように!って感じ。 |
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操縦席にアンテナ支柱を接着し機体にセット! これで完成、サクサクポンポンと出来上がりました。 |
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やはり脚を出してたたずむのは良い感じです。 |
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FSK零戦と比較。 大きい・・・手軽さとは無縁だとしみじみ実感する。 |
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ディティールアップ2011/08/27〜28 | |
素組みの状況を確認して普段のオペレーションにおいて分割する事がないであろう主翼の一体化と無着色、イメージが違う個所の塗装変更を行いました。と | |
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普段のオペレーション(持ち運び)のため左右分割の主翼を一体化しました。 プラパイプと主翼断面に接着材を塗布し貼り合わせ。 |
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主翼中央の連結板も接着しました。 |
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内装が黒い風防・・・このメーカーの機体に使用している塗料は熱を吸収すると高温になってEPOを膨らませてしまうそうな!あな恐ろしや。 夏の日差しがNGってのはこの趣味としてはどぉなの? ・・・でも実際、私が夏の暑い日にこの大きな機体を持って外に行くとは考えにくい・・・それに今から秋に向かうし・・・来年の夏にこの機体があるかどうかも・・・? ま、とにかく内装色が気に入らない、搭乗員も何だかな〜っと言うのが本音かな。 |
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丁寧に接着を剥がし風防と操縦席を分離。 |
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この塗料、食いつきが悪いような感じがしたのでマスキングテープを貼って・・・ |
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ビリっとやると一気に剥がれます。テープを貼った個所以上に大きく! テープを貼らずともキッカケさえ摘めばペラペラと剥がれます。 |
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試しに内装色を塗って同じようにペリっとやってみたら貼った個所は剥がれてしまいました。 ただ、元の塗装よりは食いつきはマシみたいだし浮いてくる事もなさそう。 |
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全部ペラペラと剥がしました。 ついでに塗料の上から貼ってあった計器盤シールも剥がれてしまいました。 |
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タミヤXF-71コックピット色を塗装。 計器盤は適当な物をプリントアウトして貼りました。 |
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在庫をゴソゴソして出てきた搭乗員。 エアリウム メッサーシュミットBf109Eではこれの小さいサイズを使ったのですが・・・はて、いったい何に使うつもりで購入したのやら? |
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この画像の雰囲気はエアリウム メッサーシュミットBf109Eの時と同じだな。 |
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チャカチャカっと塗装して搭乗員完成。 |
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搭乗員を操縦席に乗せ風防を再接着。 計器盤との距離感や腕の処理が何となく不自然な感じがするけど今はこれでいいや。 |
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主脚と格納部が真っ白で殺風景。 |
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塗装して雰囲気アップ。 |
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ほとんど見えないのですが一応フラップ内部も塗装しておきました。 |
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零戦二二型が登場したのは迷彩や戦局の変化などなど色々な事が過渡期でした。 とりあえず零戦二二型の前部イメージは前期塗装の銀ペラに2本の赤ラインです。 |
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まずはダミー発動機をタミヤ X-11クロームシルバーで塗装しました。 はて?栄二一型にしては気筒数がやや多いような・・・まぁいいか。 |
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ペラを塗装してセット完了。 |
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これであとは普通に飛んでくれたらな〜。 |
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今回の燃料はFlightPower EON LITE 4S 14.8V 2100mAh 元々はF-15用に所有していたのですが諸般の事情で放置となっておりました。 |
2011/09/04 | |
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今週末に零戦二二型の試験飛行を!っと思っていたもののダラダラした台風の影響で金沢まで天気がぐずつき気味。思いっきり雨ならスッキリ諦められるのですが際どいところでNGな天気だったので悶々としてました。 まぁ、天気はどうあっても仕方がない。 んで、ヒマだったので零戦二二型をいじくる事に・・・。 何となく釈然としない操縦席。いかにも乗せてます感があるのかな。 |
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一度、風防を外してから殺風景な計器盤に7.7mm機銃となんちゃって照準器を追加。 |
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操縦席内部の色が気に入らなくてコックピット色を塗装したんだけどかえって縁の厚みが目立ち入浴状態に見えると思ったのでブラックアウトしました。 コックピットの草色の個所も資料によっては反射防止のため青みのかかった黒で塗ってあったってのもあり悩みましたが今回はそのままにしました。 |
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風防を再接着。 だいぶ違和感なくなったかな・・・これで妥協できそうです。 |
2011/09/05〜08 | |
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9月5日 月曜の夜の事・・・ 初FLTの事をあれこれ思いつつ眺めておりました。 このFMS零戦、マーキングの貼りつけが一部悪く、浮いている個所が複数ありました。 そこをチョイチョイと触っていたら・・・ |
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塗装ごとベラっと剥がれてしまいました・・・。 食いつきはアッサリしてるな〜随分粘性のある塗料なんだな〜。 |
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とりあえず初FLTは素のままで!っと固く心に思っていたのですがこの瞬間、何かがプツンと切れました。 あとはとにかく無感情でベラベラと剥がすのが止まらない。 |
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零戦二二型は三菱でしか生産されていないのに暗緑色と明灰白色の塗り分けラインが中島で生産された尾翼に向けて上がるラインになっている・・・。 N 712Zってのは現代の航空機の登録ナンバー・・・ このモデルは本当にロシア製復元機を忠実に再現してしまっているんだな〜・・・コレが兼ねてからしっくりきてなかったのでこの際やっちまおう!って気になってました。 やっぱり博物館の展示機ではなく戦地で戦った機体イメージでないとね! |
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機体に梱包テープを貼って一気に引きはがせば塗料も比較的キレイに剥がれます。 |
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この濃い緑色・・・ちょっと黒っぽ過ぎかな? あと禁止ラインの赤が太過ぎる、これもロシア復元機のまんまだな〜。 |
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主翼は厚塗りのためか摘んで引っ張るだけで剥がせるよう。 |
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ある意味、ストレス解消のようにズリズリと作業が進みます。 |
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こまかく残った個所はテープをぺたぺたして除去。 これで真っ白になりました。 |
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零戦二二型は生産数が少ないのでサイトを探してもあまり実機の資料が少ないですね。 とにかく、戦況に合わせて慌てて登場した事や迷彩を施し始める時期で現地迷彩のまだらだったり決まっていなかった感じ・・・機体は迷彩で風防は飴色のままだったり・・・ただこの零戦は二二型甲なのでこの時期だと工場出荷時点で上面が暗緑で下面が明灰白色になってたはず!っと思いいつものパターンで塗装しました。 |
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基本の2色塗装をしてから再度色々とサイトを眺めていたら第201航空隊飛行隊長 河合四郎大尉機がなかなかかっこ良く見えました。 この方はラボールからのガダルカナル攻防戦を戦い抜いた歴戦の強者だったそうです。 |
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この際、手のつけられない発動機のシリンダー以外は全部やってしまおう!って事でピトー管に着手します。 脱ロシア製復元機です。 |
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ちょうど同じくらいの太さの収縮チューブがあったので筆の柄を1cmくらいひっこんだ位置まで挿入。 |
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その状態でドライヤーであぶります。 中空の部分は幾分か細くなります。 |
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細い部分に適当なプラパイプを差し込んでピトー管いっちょあがり。 |
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さようなら復元機のピトー管。 |
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こんにちわ。 新しいピトー管。 |
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お次はアンテナ線。 小さいスプリング二つと釣り糸を準備。 |
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釣り糸の両端をスプリングに縛り付け瞬間接着剤で補強しました。 |
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後方は垂直尾翼にフックを差し込んで瞬間で接着。 そこにスプリングをひっかけました。 |
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前方はアンテナ支柱にあらかじめ穴が加工してあったのでそのままスプリングを引っかけました。 |
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これで当初から思っていた事を全てやってしまいました。 これ以上機体に不満は感じないので完了の意味も込めてシリアル番号をマーキング。 あとは機体全体にトップコート半光沢を吹き付けて作業完了です。 |
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何だかんだと結局は初FLT前にやりたい事をやってしまいました。 でも、この零戦なかなか見た目の素性は良いと思いました。 以前なら中華製の機体はどことなくスケールの基本シルエットからして???に思う事がありましたがFMS零戦はそう言った違和感は感じず。 しかも引き込み脚、フラップ、翼端灯までついた満漢全席のような機体を自分で手掛けるとしたらいったいどれくらいの時間とコストがかかるやら? それを思えば良い品物だと思います。 今回このような事が起こってしまったのは私がただただ博物館の機体イメージを払しょくしたいと購入してからず〜〜〜〜っと思っていたからです。 さて本来のFLTがまだ何もできていない。肝心なのはコレからです。 |
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