第一次雷電作製計画 参


第一回改修2007/10/07
エレベータ-
水平尾翼自体は実寸図面から大きく作製したのですが水平尾翼に対するエレベータの面積比率はそのまま。RC模型となると足りないと思われますので改修しました。
上が旧エレベーターで下が新エレベーターです。
面積40%増加。やや不恰好になってしまいました。

第二回試験飛行2007/10/13 
2007/10/13ブログより
前回をふまえて面積アップしたエレベータの効果はあるのか?

ってなわけでTOSに手投げしてもらい一投目・・・ 激しく上下動しながら左向いてゴロっといきました。機体は無傷でペラは折れていない・・・ラッキー♪
んで、二投目、今度は空に上がってしまいました・・・上がったものの水平飛行に入れず舵を当てた方に急激に上に下にと大わらわ。50mほど進んでいき飛行圏外に行きそうだったので無理にでも着陸に持ち込み地面へ。左翼端から降りたようで雷電は振り回された感じでゴロっと落ち着く。
「これはさすがに大破したかな?」と思いつつ不時着地点に向かうと何ともなかったようにたたずんでました。相変わらず頑丈だなっと我ながら感心します。

重心が後ろ気味なのでバッテリー搭載をもっと前方にすべくマウントを改良。
作業が終わって気がつけば日も暮れかかってきたので三投目は飛行技術が数倍マシなTOS工手にやっていただく事に! 手投げした雷電はなんとか上空へ・・・相変わらず上下動を始めて暴れますがそこはTOS工手がうまくトリムを合わせてなだめていきました。TOS工手が申すにはエレベータ操作の中間域が緩慢で少し多くあてると急に効きだす。重心がやや後ろなので着陸時などに吊る事ができない・・・との事。

第二回改修2007/10/14
2007/10/14ブログより
エレベーター操作にて中間域が非常にルーズでそこから少し遅れていきなり効きだすってのは非常に困る。高速時には頭下げ、低速時には頭上げを起こしTOSをもってしても着陸時などに安定できなかったのを見るとはなっから私の手には負えなかったんだな。
まず、重心がやや後ろ、数度の墜落を経ても壊れない事から見て過剰に強度がある作りとなっておりそれがそのまま後部にも余計な重さとなって現れている。

もう一つは尾翼の取り付け角、雷電の精密図面を見てたら少し上向きに仰角がついており何も考えずにそのまま再現してしまったのですが、この尾翼の仰角が後部を浮かす働きをしてしまうよう。
2007/10/14ブログより
重心が後方にありながら尾翼の角度によって下に向く力が働くこの二点が増幅された作用により操舵の激しい上下動を引き起こすと考えられるので改修をしました。

まずは骨抜き・・・ 後部にある胴枠と補強用に付けていたスチレン板を抜きました。重心を前方に持ってこれたし13gの軽量化にもなりました。(計量器のメモリは10gですがこの後さらに構造材を抜いてます)
2007/10/14ブログより
尾翼の取り付け角度・・・尾翼の取り付け箇所はかなり強固に接着した覚えがあるしバラすと簡単に作業が終わらないと思ったので単純に付け根でカットしマイクロバルーン混ぜエポキシで接着。ついでにカーボン板を胴体に通し尾翼を接着補強しました。

カットしてから前縁を下に持っていきエポで固定、上の黒いのがカーボンです。
下もしっかりエポ接着にカーボン板。
塗装を行い第二回改修作業終了。

第三回試験飛行2007/10/14 
2007/10/14ブログより
まず本日の試験飛行を唯一の生還搭乗員であるTOS工手にやっていただき違いを見てもらう事に。手投げ後に相変わらず暴れております。それからTOS工手から様々なコメントが・・・「昨日より左右の安定がない」「相変わらずピッチ方向、とくにアップが過敏」「なぜか背面の方が制御しやすい」・・・なんだかあんまり良くなってないみたい。
とにかくTOS工手のたくみなトリム合わせにより落ち着きは出てきたよう。無事に生還したTOS工手とりあえず速度域による頭上げ、下げのクセはだいぶ解消されたようでアップさえ気をつければ何とかなるだろう。との事
2007/10/14ブログより
人に飛行させてばかりではいつまでたっても自分の物にはならないので無理にでも操縦に入る。ココで雷電を初めて手投げして気づく。「太くて持ちにくい」
私は手投げが苦手・・・初めてものは毎回失敗します。

てなわけで、失敗しました。やわやわ投げてしまい失速から左反転、頭からゴン!

防火壁粉砕、バッテリーマウント外れる、機首下面開く・・・
ま、頑丈設計もあってか頭から行ったわりには何とかなる感じ。
2007/10/14ブログより
やや崩れ気味の防火壁を元の位置に戻しエポキシ大量投入。
ふっきれた手投げ二回目は何ともスムーズに・・・初めからこうできていればと毎回思う。さていったん手を離れるともうそれどころではありません。TOS工手にはおとなしく感じる状態も私にとってはメチャ暴れ者に感じる。水平にもって行くのも大変でとにかく階段を上るようにしながら上空へ。これで何とか即地面は回避できたけど落ち着いて考えている間がなく「あ、行くのはそっちじゃない」「コラ!こっちを向きなさい」って雷電に振り回されます。水平にしようと少しでもアップに触れるとグンと上を向く、ダウンに関しては素直・・・確かに背面の方がやりやすいのかも。
とにかく私好みにトリムおもいっきりダウン、ようやく私の技量範囲に入り、水平飛行で少し考える余裕ができ状況を見るにやはりアップの異常な敏感さを何とかしないと水平面で旋回しその最後に少しでもアップが残った状態になると上を向く。「これさえ落ち着ければ及第点ではないか?」と考える。今日はプロポのセッティングを変更し2FLTしてみたのですがいずれも症状は変わらずセッティングを越えた機体に何らかの不具合があるよう。一度エレベータ面積を大きくしたけどもう少し小さく戻した方がいいのかな?
さて、そうこうしている間に着陸のお時間・・・実機とは原因が違いますが着陸が難しいのは同じ。今はアップが過敏だしヘタすれば即失速。
一回目は不時着気味とは言え頑丈さもあって無傷でしたが二度目・・・同じように降下してきた先は知る人ぞ知るベルリンの溝(飛行場中央にあるコンクリ側溝)着地までまったく見えていませんでした。
側溝に落ちた割には軽度、胴体は無傷で主翼中破ですみました。

第三回改修2007/10/21 
2007/10/21ブログより
飛行中のエレベータアップでの過敏さを何とかしたく試行錯誤、色々な要素が絡むと難しい。でも、ここら辺が雷電って感じでいいのかも!
参考にアルファモデルの疾風の尾翼を見てみると単なる平面形になっているのでまず翼断面形を持っていた尾翼を平面化。エレベーター面積は実機図面より1割増しにとどめました。
これで改善されるか不明です、もしかして尾翼だけが要因ではなにのかも?とにかく機体が残っている限り満足行くまでやっていきます。
2007/10/21ブログより
この際、ディティール低下は止むをえません。何より飛びがかっこよくなくっちゃね!
ついでに軽量化、以前までの尾翼を分解した折に尾部の内部構造頑張ってくりぬき10gほど軽くしました。操縦席周辺から後方にかけては頑丈とは言えなくなってきました。

改修を重ねてこの時点で全備重量630gまで軽減です。

第四回試験飛行2007/10/28 
2007/10/28ブログより
TOS工手の操縦により雷電はとりあえず空へ・・・カメラ越しに見たかぎりでは前回よりだいぶ落ち着いたようでカメラも追いやすい。
ただTOSから「横転が何かおかしい?右は大丈夫だが左が・・・」とのお言葉。そのとおりに左旋回中に翼端失速を起こしたようでクルクルと地面へ・・・
機体を回収しチェックしてみるとこれでもまだなおりそう!TOS工手の話では水平飛行は安定したしエレベーターの過敏さはだいぶ陰を潜めたとの事。左横転がおかしいのは主翼に何らかのトラブルが出たのかも知れません。
なので修理して生き返ったTOS工手に試験飛行を頼んでまた私自身で飛ばせるようにしたいと思います。

第四回改修2007/11/04〜05  
機首がバックリに主翼中央が損壊しています。
左主翼の根元が避けてます。幸い中のスパーは無事でした。
しっかりもげた機首部分。以前、防火壁をエポキシで強制的に修復させていたのですが手を入れやすくなったのでついでに新設しましょう。
フィレットは破損したわけではないのですが大きなフィレットは空力的に不安定なようなので改善を求めてフォルムを壊さない程度に小さくします。
2007/11/05ブログより
今回は改修作業と言うより修理メインでその中でチマチマと改修を施した箇所があります。
まず主翼、画像はありませんが割れた箇所をエポにマイクロバルーンを混ぜたもので接着。主翼上面には1mmと0.5mmのスチレンを重ねて貼ってあったのですが剥ぎ取って表面がキレイになるようペーパーがけしその上面にモールドを描きました。主翼上面に必要以上に強度があると思ったから剥ぎ取ったのですがコレで強度は確実に落ちるので墜落しても主翼が無事って事はなくなるでしょう・・・ちょっと複雑な気持ち。
まぁ、墜落じたい避けたいとこです。

もげた機首内部骨格がなくとも形を保つので不要になったストリンガーを削除。胴体との接合は5mmカーボン板を渡して接着しその上からエポマイクロバルーンを塗布して固めました。画像はエポマイクロ塗布前です。
以前の防火壁は航空ベニヤ3枚重ねで15mmあったのですが過剰だったようなので5mmを1枚に変更。
2007/11/05ブログより
スケール通りに大きく鋭角的なフィレットを装備してましたがココで空気の流れが乱されてエレベータに安定した空気が流ず操舵がシビアになるのでは?というご意見をいただいたのでフィレット小型化しました。中の骨組みを5mmほど縮小、抉れた面構成をやや平面形に変更。
2007/11/05ブログより
完成したフィレット。あまり特徴を失わずにすみました。
不死鳥のごとく元通り・・・

雷電計画終了2007/11/10 
2007/11/10ブログより
度重なる改修を施し何度となく復活させた雷電二一型ではありましたが・・・
TOS工手による試験飛行において変わらぬ暴れっぷり。一つの問題を改修すると二つ問題が出てくる!といった感じかな。TOS工手の巧みな飛行技量をもってしても翼端失速から回復できず機首より墜落大破となりました。
機首がもげ、前回修復した脇から粉砕が始まってます。主翼も内部骨格粉砕・・・
相当の気合を入れたら修理が効くようにも思いましたが、修復した周りから破損が広がり伴ってバランスが崩れていくようにも思う。
この機体に関してはもうダメでしょう!ってことでこの機体による雷電計画はココで終了とします。残念な結果となりましたが夏から秋にかけて楽しませてくれて何となく充足感があります。
いづれ二号機を!と心に思う。

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